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机の奥から昔の名刺が出てきた。「昔」といっても、5年ほど前のことである。その写真がこれ。肩書きは「フリーライター」となっている。
考えてみたら、どこぞの小さな会社の社長なんかより、この名刺の放つ説得力の方が、はるかに大きい。今の名刺を渡すと頻繁に出てくる「…で、何をやっているんですか?」という質問が、この名刺を使っていた当時はほとんどなかった。特に、出版業界にとって「フリーライター」は、確固たる市民権を得た肩書と言える。取材の申込みをするときも、「有限会社コンテクストの…」と名乗るより、「フリーライターの…」と名乗った方が、至極スムーズだ。
でも、「業界人」出ない人の中には、「フリーライター」に市民権を与えていない人も多い。以前、とある役所の方と仕事したときには「佐藤さん、局長に書類を出すんだけど、もっとちゃんとした肩書きはないの?」と言われたことがある。咄嗟に「ちゃんとしていないですか?」と言い返してしまったことは反省すべきとしても、「○○課長補佐」がちゃんとした肩書きで、「フリーライター」がちゃんとしていないというのは、価値観と立場の違いからくる偏見に過ぎないと私は思う。
とある学校の先生からは、「フリーライターって、どうしたらなれるんですか?」と聞かれたこともある。恐らく、その先生は「専門学校を卒業したら、資格がもらえる」といった答えを求めていたに違いない。でも、この職は「名乗ったものが勝ち」の世界。すなわち「どうしたらなれる」もクソもなく、名乗ったその日から「フリーライター」なのである。
いずれも今となっては懐かしい思い出だが、いまだ忘れられないのが、小学生の甥にこの名刺を見せたときのことである。
「オジちゃん、〝フリーター"なんだ!」
うーん、ある意味で的を射ていたような気もする…
ちなみに、画像の住所やメルアド、電話番号の類は、すべて変わってます。皆さん、爆弾を送りつけたりしないように。(笑)