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うちの事務所には、空気清浄機がある。この空気清浄機、なかなかの代物で、10畳くらいの部屋までカバーするほどの強力なパワーを持つ。運転のレベルは、「静音」から「ターボ」まで5段階あり、「ターボ」にするとかなりの勢いで、周囲の空気を吸い込んでいく。その代わり、消費電力は相当なものになる。
うちの事務所では、本間氏がタバコを吸うときに、このボタンを「ターボ」にする。幸い、本間氏は空気清浄機の側でタバコを吸ってくれるので、タバコの煙は周囲に広がることなく、空気清浄機へと吸い込まれる。お陰さまで、タバコを吸わない他のメンバーは、ほとんど煙を浴びることがない。
…が一つ問題がある。本間氏は、たびたびこのボタンを「ターボ」にしたまま、自分の席へと戻ってしまうのである。私が「電気代がもったいないから、マメに切ってくれ!」と頼むのだが、なかなか言うことを聞いてくれない。本人曰く「つい忘れてしまう」とのことだ。
そんなことが幾度も繰り返されるので、事務所で一つのルールを作った。「空気清浄機のボタンを元に戻さなかったら10円の罰金」というものである。
このルール、まだスタートしたばかりだが、空気清浄機の上に置かれた簡易貯金箱には、怒涛の勢いで10円玉が放り込まれている。この勢いだと、1年後には3回分くらいの飲み代が確保されているに違いない。ありがたやありがたや。