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昨年末は慌しく帰省し、年明けは早々から仕事三昧。そんなこんなで、私の自宅は荒れ放題になっていた。だが、さすがに汚れが目立ち、人間が住む部屋としてこれはどうなんだろうと思うようになったので、久々の大掃除に取り掛かった。
いざ、掃除を始めると、思った以上に塵や埃、髪の毛があちこちに溜まっているのが分かる。考えてみたら、もう数ヶ月も掃除機をかけていない。特に壁際はひどく、埃や髪の毛がごっそりと溜まっている。やり始めたら徹底してやらねば気がすまない私は、小さな箒で壁からごみを掃きだしつつ掃除機で吸う、という連携プレーで、各部屋を徹底的に掃除して回った。
約2時間後、めでたく大掃除が完了。さあ、酒でも飲むか、と居間に戻ると、あら不思議。まだ塵と埃の塊があちこちに見られる。はて、なぜなのかと最初は不思議だったが、なんてことはない。部屋の隅ばかりを気にしていたため、真ん中部分の掃除が不十分だったのだ。
話は変わるが、これに類似したミスは、本づくりにおいてたびたび見られる。細かな誤字脱字やレイアウトのズレ、色使いなどの「周辺部分」に気を取られ、記事の事実関係や数値、固有名詞など「真ん中部分」への注意が散漫になってしまう。そんな失敗のロジックに陥る人は、意外と多い。もちろん、「周辺部分」を疎かにして良いわけではないが、「真ん中部分」の間違いは、ときに命取りとなるだけに、最大限の注意を払わねばならない。
私の掃除も同じ。この状態では、部屋にいてもすっきり感は無いし、友人を招待することもできない。たかが掃除、されど掃除。うんうん、なかなか奥が深いもんだと一人で納得している私は、ちょっとヘンな奴だろうか…。
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