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私はまったく気にしていなかったのだが、「ペットボトルの蓋が堅すぎる」と感じる人は、世の中に結構多いらしい。私もよくサントリー「天然水」の2リットル入りをよく買うが、これまで「堅くて開かない」なんて経験は、あまり無かった。比較的握力が強い方だからなんだろうか…。なんてことを考えつつ、今日買ってきたペットボトルを開けようとすると、…確かに堅い!!握力の弱い女性では、自力で開けられない人も多いかも知れない。
だが、この「堅さ加減」がなかなか難しいらしい。メーカーの人曰く「確かにペットボトルの蓋が堅すぎるという声は多い。でも、少し柔らかくすると、逆に『最初から開いていたのではないか』とのクレームが出てくる」という。誰もが満足する適当な堅さ、ストライクゾーンはかなり狭いのだろう。否、クレームがゼロとなる真のストライクは存在しないのかも知れない。
メーカーには、消費者からのこうした苦情が、ひっきりなしに寄せられるという。エアコンの機械操作が難しい、電話の受話器がからまる、テレビのチカチカが気になる、プリンターの音がうるさい…等等、製品の故障や本質的な不具合とは異なる部分で、クレームを寄せてくる人は多いと聞く。工業デザイナーは、日々こうしたクレームと奮闘しながら、できるだけ多くの人が快適に使える製品の開発に力を注いでいるという。頭の下がる話である。
出版メディアで考えた場合は、果たしてどうなんだろうか。少なくとも「読んだ誰もが満足する論調」は存在しないし、そんな論調を目指していてはろくな記事が書けるはずもない。ただ「読んだ誰もが理解できる文章」ならば確実に存在するし、そうした文章を作る努力は日々続けるべきだと思う。
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