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今年も確定申告の時期がやってきた。私は会社を起こしてから「給与所得者」となった関係で、ここ数年は不動産収入を申告するだけのごく単純な手続きで済んでいるが、「フリー」だった時代は本当に大変だった。売上となる稿料の計算、領収書の整理などが面倒な点はもちろんだが、最初の頃は、確定申告の何たるかもよく分からず、何からどう手をつけていいのかすら、よく分からなかった。
ただ、慣れてしまえば、さほど難しいものでもないというのが確定申告でもある。ただ、慣れるまでが大変。やはり、「どこから手をつけて良いのかわからない」という人は少なくない。そんな方に、申告のやり方をレクチャーしてあげるのが、ここ数年の私の社会貢献事業(?)となっている。
今日も一人、仕事でお世話になっている方に、申告の具体的な方法をレクチャーした。…が、改めて説明してみると結構な時間がかかる。初めての人には難解極まりないのは確かだ。無論、計算式が複雑なのは、公平な税負担を強いるためなので、仕方が無いのだが。
その人は、「こうした事って、学校では教えてくれないですよね」と少々不満そうに話してくれた。なるほど、確かに確定申告のやり方を教える学校は、小中高校段階ではない。税金の仕組みについては教えるものの、具体的な手続き、実用的な部分については、中抜きにされているのが実情である。
ただ難しいのは、実用的な部分だけを教えて良いものか、というところである。今、株式投資やアントレ(起業)等を教育活動に取り入れる学校が増えているが、行過ぎると個人の価値観が儲けることに集約され、ライブドアのような事件が次々と起きてしまうような気がしないでもない。