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リクルート社が発行する「R25」が、物凄い勢いで増殖している。ここ1年位の間で、駅や店頭などあちらこちらで並べられるようになった。街を歩いていても、電車に乗っていても、この雑誌を持っている人をやたらと見かけるような気がする。聞くところによると、首都圏だけでも約4500箇所に、この雑誌が置かれているとのことだ。発行部数は、恐らく100万部近くになっているんじゃないだろうか。
私は比較的早い時期からこの雑誌の読者であったが、当時から面白い雑誌だなとの印象はあった。内容的な小難しさ、敷居の高さといったものがなく、誰でも手軽に読めるビジネス誌であり、情報誌であり、文芸誌であると思う。最近は、新聞を取っていない人も多いというが、この雑誌を読めばヘタに新聞だけを読んでいる人なんかよりも、よほど世相に詳しくなれるんじゃないか。そう思うほど、「最近よく聞くけど、それってどういう意味?」といった人々の疑問に、分かりやすい文章で的確に答えてくれるのだ。
…と、リクルート社の回し者のようにべた褒めしてしまったが、「R25」のコンセプトは、私自身が目標としている本作りにも共通している。専門分野の書籍は難解極まりないものが多いが、こうした難解なものを分かりやすく、誰にでも理解できるようにすることで、人々の生活は便利なものになるんじゃないかと考えている。もちろん、「難しいことを簡単に伝える」ことは、「難しいことを難しく伝える」ことよりも、ずっと高度な知識とノウハウが必要だが。
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