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思想信条に関することは、あまりブログに書かないことにしていたが、どうしても我慢ができず書かせてもらうことにする。「日の丸・君が代強制は違法」として教職員らが都を相手に起こした訴訟の地裁判決があった。原告側のほぼ全面的勝訴。ここ最近の裁判の潮流からみても画期的な判決と言える。
私自身、「愛国心」という言葉は嫌いではない。人間には誰にも帰属意識というものがあり、それは家族だったり、友人仲間だったり、学校だったり、町だったりする。その延長線上で、愛国心が芽生えるのはごく自然の成り行きで、五輪やW杯の熱狂もそうした郷土愛があるからこそ、盛り上がる。
だが、国が旗振りをはじめると、それは途端に胡散臭いものとなる。例えて言えば、レストランで「好きなものをお選びください」とメニューが渡されているのに、「これがオススメですよ。これが美味しいですよ」とウエイターに言われているような感じ。「何か裏があるのでは…」と勘ぐってしまう。
必要なのは、力で行使して「食べろ」と言うより、「食べたい」と自然発生的に思わせることではないのか。そして、「食べたくない」という人間がいるのなら、それはそれで認める懐の深さがあっても良いのではないか。「思想信条の自由」「不当な支配」なんて、普段全く意識をしない言葉を強く意識してしまった。