軽飛行機

061003.jpg「経営者は孤独」とは、よく言われる言葉である。確かに、どんなに辛いことや理不尽なことにあっても、ときにニコニコと振舞っていなければならないのが経営者である。特に零細企業の経営者は、不安定な軽飛行機を操縦しているようなもので、いつ墜落するか分からないような不安定な状況でも、「大丈夫。大丈夫。」と客や乗務員を安心させなければならない。「落ちる、落ちる」なんて騒いでいる飛行機には、誰も乗ってくれないからである。

ときに乗客が「乗り心地が悪い」と文句を言ってくることもあれば、「もっと早く飛ばないのか」と急かしてくることもある。周囲の飛行機と比べて「運賃が高い」とか「乗り心地が悪い」とか「汚い」とか言われることもある。途中で降りてしまう客もいれば、悪意をもって飛行機の一部を壊そうとする者もいる。

そんな出来事・トラブルの一つ一つに対処しながら、ニコニコした顔で操縦席に座らなければならない。文句を言う客や搭乗員に、「ならば向こうの飛行機に乗ればいいだろ」なんて絶対に言えない。一方で、「こんな飛行機いつでも乗り換えてやる!」なんて、客に言われることは日常茶飯事である。

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