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ついに…というか、やっぱり…というか、一部の人間の抵抗も空しく、改正教育基本法が成立してしまった。戦後、憲法とならび平和国家の礎として定められた教育の憲法。本来ならば、数年後に確実に死に至るウイルスが、身体の中に混入してしまったくらいの危機感を持たねばならないのかもしれない。
なぜ、教育基本法を変える必要があったのか。そもそも、法律の改正は、国民生活における種々の問題を解決するために行われるものであり、その点で今回の改正の経緯は不可解極まりない。言ってみれば、基本法を改正することで、いじめ問題が解決されるわけでも、受験競争が緩和されるわけでも、学力が低下に歯止めがかかるわけでも、教師の質が向上するわけでもないのである。
なのに、なぜ今、基本法にメスを入れるのか。その必然性とはどこにあるのか。日々、現場を取材している私には、その意図がまったく理解できない。先にある憲法という「本丸」を攻め落とす一つの足がかりにしたいからというのは、うがった見方だろうか。学校現場には、もっと優先的に解決していかねばならない問題が山積している。