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紅白歌合戦での“裸騒動”が教育再生会議でも取り上げられているらしい。はっきりしたことはよく分からないが、放送倫理・番組向上機構や公共広告機構などとも協議する必要があるとの認識を示したとのこと。テレビが出す「毒」について、一つの波紋が投げかけられることは良いことかもしれない。でも、先の騒動は「毒」の一つに過ぎず、もっと本質的な「毒」が日常的にテレビからばら撒かれていることを、私たちは気付くべきだと思う。
話は変わるが、卓球の全日本選手権で“ミニスカドレス”を来て登場した四元奈生美のファッションが、卓球の国際組織である国際卓球連盟の会長から絶賛されたらしい。最初新聞で見たときは、先の新庄のユニフォームと同じく「スポーツ選手としての品が無い」などと言われるのだろうと考えたのだが、事態は何とも意外な方へと転がった。要は、一つの情報が「毒」かどうかは、見る人の視点・観点によって変わってくるのであろう。
今、テレビというメディアによって、多くの人々の価値観は一つの方向へと集約されてきている。だから、その尺度で「悪い」なものが放送されれば、全員が一斉に「悪い」と叩く。逆に「良い」ものは「良い」と持ち上げる。そんな体質が自民党に300もの議席を与えてしまったのだろう。
テレビからは我々の価値観を一つの方向へと集約する「毒」が、日々流れ続けている。紅白で流れた裸スーツなんて、そんな毒の数々に比べれば、実に下らないものにすぎない。