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カンボジア

070718.jpg今、とある資料集の制作のため、カンボジアについて調べている。この国の歴史、宗教、文化、気候、産業など、あらゆる情報を集め、整理しているのだが、同じアジアにあるこの国について、自分があまりにも無知なことを嫌というほど思い知らされてしまった。何しろ「ポルポト」「アンコールワット」「地雷」くらいしか、思い浮かぶキーワードがなかったのだから、恥ずかしい限りである。

中でも、20年に渡るカンボジアの内戦については、もっと早くに知っておくべきだったと反省させられてしまった。人口800万人あまりの国のうち、実に150万人にも及ぶ人が殺戮されたという事実は、ある意味でナチスのユダヤ人虐殺を上回る悲劇と呼べるのかもしれない。そんな出来事が、自分が生まれて数年後、さほど離れていない東南アジアの一地域で繰り広げられていたことに、胸が締め付けられてしまった。

今、突然、何者かによって「新政府」が樹立され、農民となって肉体労働をするよう命じられたら…、あるいは粛清の対象として惨殺されたら…。そんな想像を膨らませてみたが、何ともリアリティがもてない。日本赤軍が起こした一連の事件やオウム真理教の事件についても思うのだが、人間というのは時に何者かが憑依したかのように、一定の思想に支配され、突飛な行動を起こす生き物なのだろうか。

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