日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 | 31 |
今日の夕刊トップに「朝鮮戦争終結へ4者会議」との見出しが出ていた。「朝鮮戦争?」「終結?」と、一瞬頭が整理できずにいたが、すぐに「ああそうだった」と大切な事実を思い出した。50年前、朝鮮半島を南北に分断したかの戦争はまだ終結しておらず、「休戦中」に過ぎないことを。
そういえば、少し前に見た映画「パッチギ」で、飲み屋の女将らしき人が「朝鮮戦争はまだ終わってない。休戦中や!」と叫んでいたシーンを思い出した。この映画の中で特に印象的だったのは、主人公の青年が朝鮮の人々に囲まれて「お前に俺たちの苦労が分かるか!」と罵倒されるシーンである。ようやく朝鮮の人たちと仲良くなれつつあった主人公は、その言葉に深く傷つき、泣きくれながら愛用のギターを河へと投げ捨ててしまう。描かれていたのは1960年代の日本だが、映画を通じて少々平和ボケした日本の青年と、血気盛んで戦い続ける朝鮮の人々との対比が、鮮明に描かれていたように思った。
昨今の拉致問題は、卑劣極まりない、許されざるべき国家的犯罪であることに違いはない。ただ、私たちはどこかで、日本が朝鮮半島を侵略支配し、朝鮮半島が分断された歴史を忘れたまま、現状の事件だけを見て「けしからん」と騒いでいるような気がしてならない。もちろん「けしからん」ことに違いはない。でも、やはり過去の歴史的事実をきちんと認識した上で、その認識を超えて「けしからん」と言うことが、大切なんだと思う。