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最近、仕事でよく東京丸の内の三菱ビルに行く。現在、文部科学省が仮庁舎にしているビルだが、目的はそこにあらず、とある業務パートナーさんがそこに入っているからなのだが、実はこのビル、その昔テロの標的になった歴史を持つ。1974年に起きた「三菱重工爆破事件」である。
事件は、東アジア反日武装戦線「狼」を名乗るグループによるもので、当時日本の防衛産業を支えていた三菱重工を「帝国主義の象徴」ととらえての無差別爆弾テロであった。ちょうど、現在の文部科学省のエントランスあたりにセットされた時限爆弾が爆発、8名が死亡、376人が負傷する大惨事となった。現在の日本からはちょっと想像できない事件だが、当時は赤軍をはじめとする過激派が活発に活動し、企業や官公庁を標的とした事件を数多く起こしていたという。
今、このビルに行っても、事件の面影を感じさせるものは何もない。先日、先述した業務パートナーのスタッフの方にその話をしたところ「そういえばそんな事件ありましたけど、このビルだったんですか」と話されていた。ひょっとしたら、文部科学省の若い官僚たちも、そんな事件のことなんぞ知らずに、日々仕事に勤しんでいるのかもしれない。
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