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民主党・菅直人氏の発言が、ちょっとした論争を呼んでいる。今日もとある夕刊紙が「利権顔」を大見出しに、その事を報じていた。もう、うんざりである。何がうんざりかと言えば、そのデフォルメされた報道の仕方に対してである。
最近の政治家の失言は、マスコミの作りあげるこれら“キャッチー”な言葉によって、必要以上の非難を浴びているような気がしてならない。今回も「顔を見るからに道路利権だけは放さないという決意が表れている」という菅氏の発言が、一部で「利権顔」という言葉で報じられている。しかし、菅氏の批判は「表情」をさしていったものが、「利権顔」という言葉が報じられると、多くの人が「菅氏が○○さんは利権的な顔つき」と言ったかのような誤解を招きかねない。
柳沢前厚生労働大臣も「女性は産む機械」とは発言していないし、太田議員の「レイプする人は元気」も、文脈は正しく伝わっていないと私は思う。もちろん、いずれも失言であることに相違はないし、ボキャブラリーの貧困さを体現しているものだが、一方で見る側・読む側にも、事実を正しく読み取って批判する冷静さが必要だと思う。
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