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蟹工船

080610.jpg先日、取引先の方が教えてくださったのだが、小林多喜二の『蟹工船』が、古典としては異例のベストセラーになっているらしい。最近、書店にも行く時間がない私は、不覚にもまったくこの事実を知らなかった。いったい何故に今、小林多喜二の「蟹工船」なのか。恥ずかしながら、私は『蟹工船』を読んだことがないため、最初はその理由がよく分からなかった。

後で調べて分かったことだが、『蟹工船』は日本の近代化が進み、資本主義社会が浸透し始めた1929年に発表された小説で、蟹工船で非人間的な扱いな労働を強いられる人々の生活と闘争が描かれているという。物語の主題は、資本主義社会が生む「搾取」と「格差」。なるほど、現代の「ワーキングプア」の問題とそのままつながるような気がしないでもない。

そう考えると、日本社会は今から70年も前から同じような問題を抱え、それを解決することなく今に続いてきているということになる。あるいは現代の方が「格差」はあらゆる所に蔓延し、問題はより深刻化しているのかもしれない。

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