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「俺、教育学部へ行くことにするわ。日本の教育を変えてやろうと思うねん」
そんな青臭い言葉に、友人は少々苦笑いしていたような記憶があります。1990年10月、もう18年も前の話です。当時、高校3年生だった私は、成績は常に524人中500番台。偏差値は、40台前半をウロウロするような、いわば「落ちこぼれ」でした。
そんな私が、大真面目に「教育学部へ行く」「教育を変えてやる」なんて言うものですから、友人はくだらない冗談か何かと思ったかもしれません。
「偏差値というモノサシで人間を評価するような、そんな社会、絶対に間違ってると思うねん。だから教員養成系じゃない教育学部へ行って、教育のこといろいろと考えたいねん」
今思えば、恥ずかしくなるような台詞ですが、当時の私は大真面目でした。それを証拠に、この決意を固めてからは、文字通り寝食を忘れて勉強に没頭しまくりました。食事中も、風呂の中でも、トイレでも、寝床でも、常に単語帳や問題集を広げ、すべての雑念を振り払って勉強に打ち込みました。
その甲斐あって、わずか数ヶ月で成績は急上昇し、当初志望よりもはるかにハイレベルの大学へと進学することができました。大学では、教育の討論会に入り、障害児教育のことを学び、卒業後は出版社で教育分野の書籍づくりに従事しました。今思えば、恵まれた道を歩んできたなと思います。
18年が経った今、当時と変わらず「日本の教育を変えてやりたい」と思える自分がいること、それは幸せなことだなと思います。青臭さは相変わらずで、たまに周囲に苦笑いされてしまいますが、そんなこと関係ありません。
そして、18年前の私よりは、多少なりとも、夢を実現に近い位置にいることは確かです。そして、それをサポートしてくれる大学教授や学校関係者、仕事仲間もいます。
あの決意から、来年は19年目。まだ、何一つ実現できていない自分ですが、そんな志に向かって一歩でも歩みを進められる、そんな年にしたいなと思っています。
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